2026年02月27日(金)

健康食『蕎麦』そして名脇役『七味唐辛子』について

寒い冬が終わり待ちに待った春が訪れます。花粉症の方にとってはとんでもない季節の到来、になりますが、やはり春は嬉しいものです。
先日二宮の吾妻山に登りましたが、菜の花が満開で、しかも富士山と相模湾が一望でき、その眺めは絶品です。さあ、春を満喫しましょう!

☆健康食「そば」、そして名脇役「七味唐辛子」について
私的には春といえば、蕎麦です。理由はさておき、近頃、麺といえば「ラーメン」とばかりに、テレビ・雑誌でもラーメン特集が目白押し。実は私もラーメンが好きで、美味しいと聞けばわざわざ遠方まで出かけることもありますが、健康面を考慮するとやはり「蕎麦」の方が上手でしょう。
蕎麦にはビタミンB群、中でもB1・B2が豊富で、その含有量は米の約2倍。また必須アミノ酸や食物繊維も豊富。とりわけルチンと呼ばれる食物繊維成分は、血液の流れを良くし、動脈硬化を予防するとも言われています。このルチンは水に溶け出す性質があるので、もりやざるを食べる時は、必ず食後に蕎麦湯を食しましょう。
そして蕎麦の薬味として欠かせないのが七味唐辛子。七味唐辛子の歴史は古く、江戸時代の寛永2年、両国橋近くの通称「薬研堀(やげんぼり)」に専門店がオープンしたとのこと。(ちなみに薬研堀は医者と薬屋が集まる町だったそうです。専門店の名前は「中島商店」。ただしこの店が発祥地かどうかは不明。)
ご存知の方もいるでしょうが、七味唐辛子の材料は地域によって多少違いがあります。東京の中島商店は、黒胡麻・陳皮(ちんぴ)・焼いた唐辛子・乾燥した唐辛子・山椒・芥子(けし)の実・麻の実、の7つを使い、長野地方では、黒胡麻・陳皮・紫蘇・山椒・唐辛子・麻の実・生姜を使うそうです。また京都のある専門店では、白胡麻・黒胡麻・紫蘇・青海苔・山椒・唐辛子・麻の実を使い、このように微妙に構成内容が異なります。
七味の材料として漢方生薬が多種使われていることに、お気付きでしょうか。
まず陳皮。以前の「患者の皆様へ」でも解説しましたが、陳皮はみかんの皮を乾燥させたものですが、利気作用といって気を巡らす、つまり自律神経を安定させる作用があり、同時に消化を助け食欲を増進させる働きがあります。次に山椒。これは胃腸を刺激して大腸の蠕動運動を促し、新陳代謝を高めます(有名な大建中湯(だいけんちゅうとう)という漢方薬に配合されています)。麻の実には利尿作用があり、女性の生理不順にも用いられます。また体の傷んだ場所を修復して活動力を増すとも言われ、不老神仙になるための仙薬、とする書物もあるほどです。紫蘇は陳皮と同じく芳香性健胃薬で、発汗・利尿作用もあり、ビタミンAとCが豊富なので風邪の初期などに有効です。生姜には健胃作用・発汗作用・殺菌作用・制吐作用(吐き気を抑える働き)があり、これもやはり初期の風邪や予防に効果的です。
七味唐辛子全体としては、体を温め、発汗を促し、胃腸の働きを整え、食欲を増進させる効果があると考えてよいでしょう。
七味唐辛子は「薬味」のひとつですが、「薬味」という言葉の語源は、食べ過ぎによる腹痛や中毒を防ぐという薬の役割がある、というところから来ているそうです。また「役味」と書かれる事もあり、これには「役に立つ」という意味合いがあるようです。
「薬味」を英語に訳すると「スパイス」となりますが、この「スパイス」という言葉はラテン語の「薬品」が語源ですし、七味唐辛子は薬問屋の町で生まれたと言われるぐらい、薬とはとても縁が深いわけです。
蕎麦に七味。こんなうんちくを思い浮かべながら、是非美味しさを堪能してみて下さい。
 
☆「前立腺(ぜんりつせん)」とは・・・
先日天皇陛下は66歳の誕生日を迎えられましたが、数年前に「天皇陛下が前立腺の検査を受けられた」という報道がありました。父である上皇様も前立腺癌で手術を受けられて久しいですが、近年増加の一途をたどり、しかも天皇家をも患う「前立腺」の病。
皆さまご存知でしたか?
 
前立腺は膀胱(ぼうこう)のすぐ下にある男性特有の器官で、尿道を取り巻くように存在しており、大きさはクルミ大(直径3センチ)、精液の一部である前立腺液を作る働きをしています。この前立腺が年齢とともに肥大する、つまり大きくなる病気が前立腺肥大症です。実に60歳以上の40%の男性が前立腺肥大症に罹患しているとの報告もある程、ありふれた一般的な病気です。
前立腺が肥大すると、尿の通り道である尿道を圧迫し、おしっこが出にくくなります。これは例えると、ホースを足で踏んで、水が出にくくなるのと同じ状態です。前立腺肥大症の原因は、単なる加齢現象である、あるいは睾丸で作られる男性ホルモンの影響による、などと言われていますが、正確にはよくわかっていません。
肥大症を放置すると、排尿がスムーズにいかず尿に勢いがない、力を入れないと尿が出ない、排尿後に残尿感がある、尿の回数が増える、などの症状の他、腎臓や膀胱にまで悪影響が及ぶこともありますので、気になる症状があれば、他の病気同様早めに診察治療を受けるべきでしょう。
というのも前立腺にガンができた時も全く同じような症状を呈するからです。ガンと肥大症は全く異なる病気ですが(前立腺肥大症は良性の病気です!)、当然治療法も違うし、生命予後が大きく異なります。両者の鑑別法に血液検査(前立腺特異抗原:PSA)があります。この値が高いと前立腺ガンの疑いが生じるので、陛下同様詳しい検査が必要になります。2030年には男性のガンのトップになるとも言われている前立腺ガン。前立腺に関しては今後も随時御説明いたします。
 
☆お知らせ
☆2月に入り「インフルエンザB型」が猛威を振るっており、受診する方がとても多いです。例年花粉が始まるとインフルエンザは下火になりますが、今年はどうでしょうか。幸い「ゾフルーザ」という1回内服するだけで症状が改善する薬があるので、多くの方は数日で治癒しています。
☆インフルの流行もあり、受診される方が多く待ち時間が長めです。予約してご来院されても1時間以上待つことが多々あります。スタッフ一同努めていますが、待ち時間に関しては何卒ご了承ください。
☆現在水曜日外来の担当医がおらず流動的です。診察可能日など随時院内に掲載しお知らせしていますが、当分の間はご注意ください。
☆待ち時間が長いこともあり、待合室のテレビで「健康情報番組」を放映しています。NHKの「トリセツ」や「今日の健康」、TBSテレビの「健康カプセル」など。結構為になる情報が多いので、是非ご参考にされてください。
 

2026/02/27 16:02 | 未分類

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