2024年12月19日(木)

秋と言えば「酒」、ではなくサケ(鮭)を食しましょう!!

サケは、鮭しゃけ、トキシラズ、アキアジ、サーモンなどいろんな呼び方がされる魚です、サケと言う呼び方は、アイヌ語の「サクイベ (夏の食べ物という意味)」や「サットカム (乾魚という意味)」が語源のようで、御存知のように、日本では北海道、海外ではアラスカなど北の海で捕れる魚です。日本人はサケが 大好きで、世界のマーケットもそこを狙って輸出攻勢をかけてくる程のサケ消費大国です。特にチリやニュージーランドで養殖されたものが多く輸入されているようです。なぜ日本人はサケが好物なのでしょうか。普段何気なく食べているサケの健康栄養効果について解説してみましょう。

日本の食卓に欠かせないサケには3大栄養効果があります。

(1)サケの身は綺麗なサーモンピンク色をしていますが、実はサケは赤身の魚ではなく白身の魚です。では何故あのような色をしているのかというと、「アスタ キサチン」という色素成分が関わっています。この色素成分である「アスタキサチン」に栄養効果が豊富に含まれており、中でも活性酸素を処理する抗酸化物 質としての効果が優れています。体の疲労や老化には活性酸素が関与していることは今までも解説してきましたが、サケは「アスタキサチン」が含有されていることで「スーパーアンチエイジングフード」として注目されています。この「アスタキサチン」はエビやカニの赤い殻の部分、タイや金目ダイの皮の部分にも含まれていますが、量が少ないですし、特に殻を食べる訳には中々行きません。身の部分に「アスタキサチン」が含まれているのは、魚類ではサケだけです(サケの卵である「イクラ」にも「アスタキサチン」は含まれています)。ある研究によると「アスタキサチン」の抗酸化効果は同じ抗酸化効果のあるビタミンCの、何と6000倍も強力ということです。しかもメラニン色素の発生を防いだり除去する効果もあるようで、つまり美肌効果も期待できるので、女性の敵であるシミや肝斑にもお勧めです。
 
 (2)サケにはDHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)という成分が、青魚同様豊富に含まれています。

血液をサラサラにすることで、血液中のコレステロールや中性脂肪を低下させ、脳卒中や心筋梗塞などの心血管疾患の予防に効果的です。最近では脳内情報伝達を促進することで認知症の予防にもいいという報告もありますが、私が注目しているのは子供の脳神経の発達や記憶力・学習能力を高める効果があるという点です。
 
 (3)サケの皮にはタンパク質のひとつであるコラーゲンが豊富に含まれています。

コラーゲンは人間も含め動物の身体の中の結合組織に多く含まれているタンパク質の一種で、身体の形成や臓器機能の正常化に必要不可欠です。体内に吸収されると細胞の代謝を活性化させ老化予防などに効果的です。皮膚の乾燥を防ぐので美肌効果も期待でき、しみやたるみを改善します。ですからサケの皮も捨てないで、残さないで食しましょう。
その他、ビタミンA・B・D・Eとビタミン類が豊富です。カルシウムも多く含有されており、まさにサケは栄養の宝庫です。
この栄養素を効率的に摂取するにはどうすればいいのでしょうか。スーパーに行くと、シロザケ、ギンザケ、ベニザケ、キングサーモンなど様々な種類のサケが売られていますが、ギンザケが3大栄養素を総合的にバランスよく含んでいるようです。また調理法ですが、サケの場合「焼く」が最も基本的ですが、「焼く」ことでDHAとEPAが約半分に減少するようです。しかしホイル焼きにして、アルミ箔の中の汁ごと食べると上手に栄養素を摂取出来ます。実はサケの場合「煮る」という方法が栄養素を最も効率的に摂る調理法です。しかし中々サケを「煮る」ということは少ないと思いますが、これからの季節だと、「サケのクリームシチュー」がお勧めです。しかし最もお勧めなのは缶詰でしょう。サケ缶は、サケを輪切りにして缶に詰め、圧力をかけ「煮た」ものです。缶ごと加熱するので汁ごと摂取すれば栄養素の損失は無い訳です。同じ缶詰でも「サケフレーク」はサケの身を焼いてほぐしたものですが、DHAとEPAの損失は あまりありませんが、「アスタキサチン」の損失が高いようです。少し前までは年の暮になると新巻き鮭が売られている光景をよく目にしたもの です。上野のアメ横に行くと何本も店先に吊るされていて圧巻でした。今はあまり見かけません。ご年配の方は、もしかして「昔のサケは美味しかったけど、最近のは・・・」と感じていませんか。今流通しているのは圧倒的に輸入物で、日本産のサケ、特にシロザケはかなり希少ということです。日本産のシロザケは、小ぶりですが、脂ののりが良くとても美味しいですが、当然値段が高く輸入物の約5倍はするようです。ということで、「スーパー・アンチエイジング・フード」である、サケを積極的に食しましょう。私が住んでいる東京の多摩地区には「角上魚類」と人気の鮮魚店があり、日本産のサケも少し手頃な値段で買えます。西湘地区にあるおすすめの鮮魚店があれば是非教えてください。
 
 ☆お知らせ☆
 
☆鮭といえば北海道、が思い浮かびますが、新潟県村上市も鮭で有名です。実は数年前に出掛けてきましたが、専門店だけでなく普通の家の軒先にも鮭が吊るされていて興味深かったです。機会があれば詳しくご紹介致します。(少し前でしょうか、吉永小百合さんが登場したJR東日本のコマーシャルに村上の鮭を吊るしたに写真が使われていましたが、ご記憶にありますか?)
 
☆就任してまだわずかですが、受診する方の多くが高血圧や糖尿病を中心とした、生活習慣病の方が中心のようです。この傾向は何もこの地域に限ったことではありません。幸い薬の効果と皆様の自己管理が行き届いているようで、状態が安定している方が多いようです。しかし生活習慣病は、厳しい言い方をすると、心筋梗塞や脳血管障害の予備軍でもありますので、しっかり経過を見ていく所存です。少し気になるのは、以前担当されていた先生方の方針もあったのかもしれませんが、検査の間隔がだいぶ空いているケースが多々見受けられます。一般的には糖尿病や状態やデータが不安定な方は概ね3か月に1度、状態が安定している方でも半年に1度は血液検査などの定期検査は必要です。また泌尿器疾患の方も、定期的な尿検査やエコー検査は必要です。診察時にその都度ご案内しますので、ご不明点などあればお知らせください。
 
☆インフルエンザワクチンとコロナワクチンの接種が始まりました。同時接種も可能ですが、副作用の観点から当院では10日から2週間ほど間隔を空けてから接種することを勧めています。詳細は受付やスタッフにご確認下さい。
 
☆とにかく最初にも述べましたが、まだまだ不慣れでご不便をお掛けするものと思われますが、よろしくお願いを申し上げます。また西湘地区の事をどんなことでも構いませんので、情報をご提供頂ければ有難いです。どこどこの居酒屋が美味いとか、どこの温泉がいいとか、景色がいいとか・・・。

2024/12/19 16:00 | 未分類

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