
「清々しい初夏の季節到来!!」と残念ながら喜んでばかりはいられません。何故なら初夏の訪れは、「しみ」の季節が到来したことでもあるのです。女性の大敵、お肌の「しみ」。もちろん男性にとっても有難い物ではありません。私たちの皮膚には「メラニン色素」というものが存在していますが、皮膚の一部にこの色素が集中して出現したのが、「しみ」です。「メラニン色素」となると、何となく「肌に悪いもの」というイメージをお持ちの方も多いようですが、紫外線の悪影響から人間の体を守る働きをしているのが「メラニン色素」なのです。皮膚に紫外線があたると、皮膚の表皮基底層というところに存在する「メラノサイト」という細胞が「メラニン色素」を分泌するのですが、言い換えると、紫外線にあたって皮膚が黒ずんだり、「しみ」ができるのは人間の体に本来備わっている防御システムの現れでもあるわけです。ですからあまり「しみ」に対して、目くじらを立てなくても良さそうですが、まあそうはいかないのが現状でしょう。少しでも「しみ」が出来ないように、今ある「しみ」は出来れば消したい、そう思うのは当然です。「しみ」対策となると、勿論紫外線対策は欠かせません。5月になると紫外線量はかなり増えてきます。特に朝10時から午後3時までがピークで、外出の際には紫外線対策が必要です。帽子、サングラス、日傘などなど。また是非知って頂きたいのが、反射光の怖さです。直射日光より反射光のほうが、紫外線量が多いという報告があります。つまり日陰にいるから安心、今日は曇っているから安心、というわけにはいかず、これからの季節は紫外線対策をしっかり行わないと、将来「しみ」予備軍に陥ってしまいますし、今ある「しみ」は消えません。残念ながら一度できた「しみ」は、基本的には消えません。だからと言って、1日中家に閉じこもっている訳にはいきませんが、何と家に閉じこもって紫外線に当たらなくても、「しみ」は出来るのです!!最近の研究では、「しみ」が出来る原因は紫外線だけではなく、「活性酸素」がかなり関与していることが分かってきました。「活性酸素」は体内の様々な細胞を老化させる元凶ですが、「活性酸素」が皮膚細胞を刺激し、「メラノサイト刺激ホルモン」なるものをより分泌させることで、「メラニン色素」が増えることが証明されたようです。つまり紫外線にあたらなくても、「活性酸素」が多く発生すると「しみ」が増えるわけです。加齢、ストレス、寝不足、食事の不摂生、肥満、喫煙・・・どれも「活性酸素」を増加させます。加齢は避けられないので、如何ともしがたいですが、つまり自分で注意することで、ある程度は「しみ」は予防できるかもしれません。「しみ」対策に「ビタミンC」が有効と言われていますが、勿論それなりの効果は期待できますが万能ではありません。しかも「ビタミンC」は、体内に一定量しか貯蔵できない(大量に摂取しても尿と一緒に体外に排出されます!!)、酸化しやすいという、弱点もあり要注意です。少しでも効果をアップさせたいなら、「アントシアニン」と一緒に摂取することです。「アントシアニン」は、ブルーベリーなどに含まれている天然の色素成分ですが、「活性酸素」を除去する効果がより高まります。お勧めは「アセロラ」「ブラッドオレンジ」。特に女性の場合は、妊娠中や生理前に「メラニン色素」が増えやすいので、その時期に意識して摂取してもいいかもしれません。是非お試しを!!
☆ 女性の味方、大豆「イソフラボン」。男性にもお勧めです!!
当院は整形外科領域は専門外ですが、よく女性の患者さんから「膝や腰が痛くて困っている」という相談を受けます。関節痛や腰痛、そして寝たきりの原因として、最近では骨粗しょう症が注目されていますが、更年期以降の女性ホルモンの低下が深く関わっています。
大豆には骨を丈夫にし、骨粗しょう症を予防する効果があることが知られていますが、大豆に含まれている「イソフラボン」という成分が、その主役を担っています。「イソフラボン」には女性ホルモン様の働きがあり、これを多く摂取することで、骨からカルシウムが抜けていくのが抑えられ、骨が弱くなるのを防いでくれます。毎日豆腐なら半丁程度の量で、骨粗しょう症は予防できると言われています。
また「イソフラボン」にはガンの発生や転移を防ぐ効果もあると言われています。特に前立腺がんには有効で、日本では欧米に比べ前立腺がんの肺への転移が少ないのは、大豆をよく食べるからではないかと考えられています。最近は日本でも増加していますが、乳がんが欧米より少ないのも、この大豆の中の「イソフラボン」によるところと言われています。
「イソフラボン」には更年期に起こりやすい、高脂血症、高血圧、高コレステロール血症、肥満を抑える効果もあります。積極的に大豆食品を摂りましょう。
「活性酸素」発生を抑える効果もあるので、「しみ」対策にも効果的です。